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Techスタートアップ企業が集う北欧最大のコワーキングスペース ― Maria 01

Founding Story

2016年にオープンしたコワーキングスペース『Maria 01』は、20世紀前半にフィンランドを代表する建築家・Lars Sonckによって設計された病院を改装して造られた。「2020年に、北欧で最もスタートアップにとって重要な都市となる」という目標を抱えるヘルシンキ市が始動。連日テクノロジー関連イベントが開催され、精鋭スタートアップが集い、北欧諸国で最大のスタートアップ・コミュニティとして注目されている。

Feature

Tech企業にとって最高のコワーキングスペースを目指して造られた『Maria 01』は、順調に拡大し、北欧最大のスタートアップ・コミュニティへと進化しつつある。2018年時点で90ものスタートアップ企業、約10人の投資家、7社の大企業がMaria 01に集い、調達した資金は5,200万ユーロに達しているのだ。

このようなエコシステムを築けたのは、活発なアイデア交換や企業協力を生み出す様々な仕掛けが施されているから。ほぼ毎日行われるワークショップやイベントはその最たる仕掛けの一つ。また、市が共同運営に関わりながら、誰でも入居できるわけではなく、厳正な審査がある点にも注目したい。精鋭が揃うことは、他社はもちろんのこと、大企業をも引き寄せる。例えば、Maria01とパートナーシップを結ぶスウェーデンの大手通信会社Teliaは、多様かつ技術力のある各スタートアップとのコラボレーションに可能性を感じており、2018年内に5Gネットワークをヘルシンキで構築できるようにすると宣言している。

参加表明する企業が後を絶たないMaria 01は、2023年までにその規模を8倍にまでスケールアップする予定だ。ヨーロッパにおけるスタートアップの最前線を体験したいのであれば、訪れる場所としてリストに加えてほしい。日替わりのイベントを覗くと、小国ならではのダイナミズムを感じられるだろう。

Specs

用途:コワーキングスペース / レストラン

・コワーキングスペース:利用のためには審査が必要(3年おきの企業入れ替え有)
・レストラン『Starter Helsinki』:平日8:30-10:30で朝食、11:00-14:00でランチが利用可能
・イベントスペース:30~200名の収容が可能(セミナーやカンファレンスの開催可能)
・テクノロジー関連の各種イベント:ほぼ毎日開催(無料イベント多数)

住所
Lapinlahdenkatu 16, Helsinki 00180, Finland(Maria Stationから徒歩5分)